ハートモチーフが持つ意味や起源は?

ハートモチーフが持つ意味や起源は?

「愛」や「絆」の象徴として、ジュエリーやファッションアイテムに多く使われるハートモチーフ。その可愛らしいフォルムには、大切な人への想いや、幸せを願う気持ちが込められています。

実は、ハートモチーフには古代から続く深い意味とロマンチックな起源があることをご存じですか?

今回は、そんなハートモチーフが持つ意味や成り立ちをご紹介いたします。
自分へのご褒美や、大切な方へのプレゼント選びの参考に、ぜひご覧ください。


ハートモチーフが持つ意味や起源は?

●ハートモチーフの起源 ~古代から世界へ広がるシンボル~

ハート形のモチーフは、紀元前5~6世紀ごろ、古代ギリシャのキュレネという植民地で栽培されたハーブ「シルフィウム(Silphium)」の種が、現代のハートに近い形をしていたことに由来します。このシルフィウムは銀貨に刻印されるほど重要視されており、当時すでにハート形のモチーフとして広まり始めていたと考えられています。
また、ローマ世界でもシルフィウムの種とその愛好はハート形と結びつけられ、古代の硬貨や装飾に登場していたことが確認されています。


●中世で愛の象徴に昇華

中世ヨーロッパでは、ハートは愛や感情の象徴として深く根付いていきました。1250年代にフランスで刊行された恋愛詩「Roman de la poire(梨のロマンス)」の写本には、ハート型らしき図像が描かれており、恋愛の象徴として用いられ始めた初期の例とされています。
さらに、中世以降はハートが「心臓=愛情の器」として認識されるようになり、15世紀ごろには現在のような形が確立されました。


●宗教や王族文化にも結びつく象徴

ハートは宗教画にも多く描かれ、特にキリスト教においては「聖心」として神の慈愛や犠牲の象徴として使用されました。
また、16世紀のメアリー女王とエリザベス1世はハート型ダイヤモンドの指輪を贈り合うなど、ハートは友情や忠誠を示すしるしとしても用いられていました。



●日本における独自の「ハート」文化 ~猪目(いのめ)文様~

日本では古代から似たような形で「猪目(いのめ)」と呼ばれる文様が存在します。これはイノシシの目を模したもので、神社仏閣や国宝級の建築、古墳時代の遺物などに用いられ、魔除けや福を招く護符として伝統的に親しまれてきました。
近世以降、ハートマークの象徴的意味や形がキリスト教の伝来とともに日本にも伝わり、次第に欧米的な「愛」の記号としても認識されるようになっていきました。



●ハートモチーフが持つ意味

愛・恋愛:恋人や家族、友人への深い想いを象徴
絆・信頼・誠実:心を通わせるつながりや約束の象徴
幸福・願い・希望:未来への期待や幸せを願う気持ちを込めて
癒し・優しさ・安らぎ:柔らかな形から心の癒しを表現
自愛・自己肯定:自分自身への愛や大切にする気持ちとして
情熱・勇気:燃える想いや前に進む力を象徴



●おすすめのハートモチーフジュエリー

ハートモチーフは、古代ギリシャの草の種に由来し、中世ヨーロッパで「愛の象徴」として固定化されました。宗教や王族文化にも深く根付き、日本でも独自に猪目として発展し、現代では世界中で“愛・絆・安らぎ”を伝える特別なデザインとして愛されています。
恋人や家族へのプレゼント、大切な自分へのご褒美に、このハートモチーフを選ぶことで、その背景にある願いや想いまで、身につける人に寄り添う素敵なジュエリーになります。